覚醒を待たない竜

楓・J・ヌーベルさんの乳がデカすぎて固定資産税払わされてる

新右衛門編1クール目までの感想

先週の回でとりあえず一段落っぽかったのでぼちぼち感想の方を。

 

結論から言うとそれなりに観られる部類の作品ではありました。(オリジンアイチ編が虚無過ぎたのもありますが) 個人的にはファイト描写がある程度改善されたのと、完全新規キャラのエスカとナナミがキャラとして魅力的だったのが大きかったです。

エスカはキャラデザも良かったですし、大人として子供である新右衛門に「大人の世界の厳しさ」を教える役回りをしっかり果たしていたと思います。所持デッキであるグレートネイチャーの「ランダムな効果がどちらか発生する」という特性を「企業のトップとして常に選択に迫られている」というキャラ設定や「やろうと思っても出来なかった事があったり、逆にやろうと思ってすらいなかった事が自分の転機に繋がった」というバックボーンと上手く絡めて描写してるのも好印象でした。(ただやたらすぐ脱ぐのだけは媚びすぎててどうかと思ったけど…)

ナナミはエスカに対する「尊敬」の感情とファイターとしてエスカを超えたいというある種の「執着」が混ざり合った感情を抱いている点がTCGアニメのキャラクターという感じで好感が持てました。あとツンデレかわいい。

ファイト描写に関しても相変わらず省略されている点が多いのは否めないですが、そのカードが持ってる「やばさ」みたいなのは端的に伝えられていたと思うのでファイトすらロクにしなかった続高校生編と比べると相対的にマシに思えます。(この前のバミューダ回でファイトガン無視でキャラソンだけ販促してた時は流石にヒリつきましたが)

 

悪かった点としては既存キャラ・過去作キャラの描写は改悪された点がかなり多かったように感じられました。特にシンさんとライブ。

シンさんに関しては彼が徹底的に精神的に未熟なキャラ扱いされてたのと描写不足だったせいで「シンさんが店を守る為に戦ってる」んじゃなくて終始「正当な経営をしているだけのエスカに対してお気持ちでゴネまくって経営の邪魔をしてる」感じが否めませんでした。シンさんってミサキさんの両親が亡くなってから死ぬほど努力して経営頑張ってあそこまで来れたみたいなイメージがあったんで…

言い方悪いんですけどオリジン以降のヴァンガード って1章毎の尺が短いのもあって全体的になろう臭いんですよね。描写がないうちにいつの間にか強くなってるとか何もしてないのにいつの間にか有名になってるとか。もう少し努力して苦労して成長して苦難の果てに何かを掴み取るような描写が欲しかった。あとそれ以前にまずあいつが「新田シン」である必要性が感じられなかった。あいつシンさんっぽい別の誰かでしょ。性格違いすぎるし。

あとこれはアニメの落ち度ではなくTCG側のカードのデザインの落ち度なのでここで話す事ではないかもしれませんが、最後までこいつのデッキが「ジェネシス」である必要性が商品展開上の数合わせ以外に感じられませんでした。ヴァンガードを長く触ってる人間なら知ってると思いますがジェネシスの特性って「未来を見通して戦いを有利にする」っていう所にあるんですよね。無印のミサキとかGの東雲・ベルノとかはその特性をキャラ立てやファイト描写に活かせていたと思うんですがシンは特にそういうキャラでも無いし、ファイトに関しても「最速でフォース5枚集めてヴァルケリオンで殴って勝ち」っていうややごり押しワンパターン気味な感じで「ジェネシス」というよりは「ジェネシスという名前だけ借りてる別のデッキ」を使っている印象が拭えませんでしたし、前作からわざわざ設定を変更してジェネシス使いにする必要性もあまり感じられませんでした。

ライブに関しては一応チームとして試合に参加しているにもかかわらず試合をシンとマーク「だけ」に任せて何故か実況席にいたり、因縁の敵であるルウガに決着を迫られた時にコソコソ逃げようとしたり、シンの受験勉強を思いっきり邪魔しようとしてたり「ダメな大人」としての描写ばかりが目立っていたと思います。

ライブは一応Gの方でも息子の世話を若い妹に丸投げして放浪していたっていう前科があるのでアレですがGのライブは「不幸に不幸が積み重なってしまった結果、ダメ親父扱いされても仕方のない状況に陥ってしまった」キャラであり、まだ擁護できたのに対し、新右衛門編のライブは「Gでダメ親父ダメ親父言われてたしとりあえずダメ親父扱いしてネタにしとくか〜」みたいな雑さを感じました。キャラへの愛がない。

マークに関しては普通の友人キャラ兼賑やかしみたいな感じで特に語る事は無いですし、タツヤは現状描写が少なすぎるので今回は除外で。タツヤは今後(案の定)闇堕ち?するっぽいのでそれがどうなるかによってキャラ評価は大きく変わると思います。頼むから「シンの強さに嫉妬してた」とか安易な闇堕ちにはしないで欲しいですけど…

神崎?良かったよ。ネタキャラとして。

 

あとTwitterの方でも書いたんですけど今回改めて思ったこととして「GZ〜オリジンで世界観を断絶してパラレルワールド化してしまったのはやっぱり悪手だったんじゃないか」っていうのがあります。続高校生編辺りからずっとなんですけどこのアニメ

・トリニティドラゴンの結成秘話(トリニティドラゴンは何でトリニティドラゴンって名前になったのか)

とか

・大山支部長はどうしてあんなに着ぐるみを着たがるようになったのか

とか

・弥富サヤの口癖が「みゅ」なのはどうしてなのか

 

とか、やたら「Gシリーズの設定に繋がる描写」を入れて来るんですよね。いや分かるんですよ。本編の10年前って位置付け上そういう「過去から未来に繋がる描写」みたいなのを入れたくなるのは。ただこの作品とGって世界観に地続きじゃないんですよね。アイチと櫂でもう一度売りたかったばっかりにそう決めてしまったせいで。そういう話を描きたかったんだったらなおさら世界観リセットは不要だったんじゃないかなぁと思って観てました。

 

新キャラは比較的魅力的でしたし、各所に散りばめられた前作要素もファンサービス(正しい意味での)としては悪くなかっただけにやはりGZ〜オリジン間で世界観を断絶させてしまった(パラレルワールド化させてしまった)のは悪手だったなぁと感じるクールでした。2クール目以降はリューズやクロノなど更なる前作キャラも登場することが確定していますが、一度断絶されたパラレルワールドは元に戻らない以上ここに関しては評価は変わらないと思います。

ブシ○ードと伊○彰と脚本家はもう少し後先考えてストーリー展開して欲しいです。

 

おわり