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「舞台 少女☆歌劇 レヴュースタァライト The LIVE SHOW MUST GO ON」第2巻 感想 ※漫画版・アニメ版双方のネタバレ注意

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※筆者はこの記事を書いている時点で舞台版未視聴なので、一部頓珍漢な事を書いているかもしれません。ご了承ください。

月ブシで連載してるやつの単行本。定価1111円と単行本にしては高くそして分厚かったです。

内容としては双葉VS香子、真矢VSクロディーヌ、ひかりVSまひる、真矢VS香子(ほぼ省略)、華恋VSなな(中断)、真矢VSひかり(中断)にエピローグみたいなのがくっついて帯に書いてある通り、一応#1のストーリーはここで一区切りみたいな感じになっています。

ほぼ1冊丸々ぶっ通しでレヴュー(戦闘)シーンが続くのでアニメ版にあったみたいな日常シーン、コミカルなシーンはほとんどありません。ひかりは生活力ゼロのポンコツ汚部屋女じゃないですし、まひるは華恋と野球対決しませんし、真矢様は芋に齧りつきません。

Twitterとかまとめでもちょくちょく話題になってましたがアニメと比べてキャラの顔が怖くて殺伐としてます、いわゆる「顔芸」っぽいカットもあります。

 

ですがクロディーヌを圧倒した一方で彼女の実力を認める真矢、双葉を欺くような戦法を使い双葉に勝利するも泣きながら舞台を去る香子などキャラクターの根っこの性格はアニメ版とそこまで変わらない印象を受けました。まぁこっちの方が作品としては先ですからね。

一方でアニメ版と大きく変わっていると感じられた点も見受けられました。前に述べたような点もそうですが、最も気になったのはそれぞれの作品が提示した「レヴュー」という概念に対する解釈です。


ご存知の通りこの「スタァライト」は「レヴュー」と呼ばれる1VS1の戦いで主人公達舞台少女をある種格付けし合い、「最後に勝ち残ったものがトップスタァになれる」といういわゆるバトルロイヤル的なルールの下、ストーリーが展開されて行きます。

これはアニメ版でも同じですがアニメ版では最終的にレヴューは最後まで行われ、最終的に華恋とひかりが勝ち残り、二人がトップスタァとなった所で物語が終わります。

アニメ版は結局「レヴューによって舞台少女同士を格付けし合うこと」っていうこの作品のルールそのものを否定はしていないんですよね。

一応ひかり関連で「自分がトップに立つ為に他者のきらめきを奪うのは間違っているんじゃないか」みたいな話はありましたが、これに対し華恋は「きらめきを奪われたらまた再生産すればいい」、要は「一度負けてもまた何度でも立ち上がればいい」という答えを出しているのでやはり「レヴュー」という概念自体を間違った物として扱っているようには感じられませんでした。まひるやななも敗北することである種自分を見つめ直すことができましたからね。

 

 

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一方こちらの漫画版では主人公・華恋は「キラめきは奪い合うものなんかじゃない」とひかりやなな、真矢に戦いをやめるよう伝えます。こちらの彼女は「レヴューによって格付けし合うこと」自体をおかしいと思っているんですよね。

(おいそこ、「戦いを続ける・戦いをやめる」とか言うな)

そしてその後、華恋の言葉通り9人は戦いをやめ、突然現れたコロス(モブ敵)に全員で団結し、立ち向かい、倒すという形で終わっています。この終わり方、個人的には「レヴュー」という概念自体を強く否定してると感じられたんですよね。仲間同士でいがみ合うより一緒に手を取って戦う方が尊いみたいな。「舞台はアニメより尺がないから全員集合の場が欲しい」みたいな作品媒体の違いとかもあるんでしょうけどその辺り違和感、というか両作品の解釈の違いみたいなのが見て取れました。

総評としては良かったです。絵も綺麗でしたし、スタァライトという作品の魅力であるレヴューシーンを漫画という限られた表現方法で上手く表していたと思います。

ただ原作が1時間強の舞台であること、月刊連載であることなどから仕方ないとは思うのですが「華恋とひかりの過去に何があったのか?」とか「なながあそこまで一年前のスタァライトに拘るのは何故なのか?」みたいなキャラの掘り下げが足りないのは否めないなと感じました。個人的には出来ればアニメ版を先に観ることをお勧めしたいです。

 

おわり